訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事〜
3…嫉妬
翌日
隣で動く気配を感じ、朧げに目を覚ます

「…栞?」
「あ、ゴメン。起こしちゃったね」

栞は身支度を整えてる

「こんな早くからどうした?」
「仕事に行ってくる」
「!」

仕事というフレーズで、一気に頭が覚醒する
ガバッ!と起き上がり、栞の手を握る

「? どうしたの?」
「仕事って、何だ?」

止めろって言われたのに
昨日の今日で思わず聞いちまった
申し訳ないって表情で俯く栞をそっと抱き寄せ、背中を優しく叩く

「悪ぃ」
「ううん」
「気を付けて」
「うん、行ってきます」

栞はフードを被って、部屋を出て行った

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