訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事part2〜

「!」

ガバッと起き上がり

「若!栞さんは!?栞さんは無事ですかっ!?」

トンッと肩に手を置かれ

「落ち着け」
「…っ、すみません」
「まず、仕事は無事に終わった」
「はい、申し訳ありせ…、ん? 若、何と言いましたか?」
「仕事は無事に終わったと言ったんだ」
「…」

駄目だ、頭が混乱する

「訳が分かってねぇな」
「…はい」
「薬は、お前等が体の違和感を感じた瞬間に栞が成分を分析して
 同時に和士に《テレパシー》してた
 そして、警視総監の息子も現れた時点で《サイコメトラー》使って、俺に伝えてきた」
「…何故」
「あ?」
「何故、自分には知らせてもらえなかったんでしょうか」
「息子にもう1つの別室を案内させて、もう1つの薬を出させる為だ」
「え…」
「初めて会場に行った時から、栞は会場と客を探って2つの別室と薬があるのは見つけてた
 だが、客の情報だと其処に行くには常連になる必要があった
 強行突破で別室に入れても、もう1つは息子を見つけなきゃ意味が無かったからな」
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