訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事part2〜

「…どういう、意味ですか」
「彼処でしか、息子はもう1つの薬を使わねぇんだ
 いや、恐らく…、使えねぇ薬だったんだろ
 あの薬はな、あの部屋以外では気化したんだ
 効果は消えねぇままな、どういう事か分かるか?」
「…」

もし、気化した薬がパーティー会場や外に広がれば
人々がパニックに

「あんな奴でも、流石にソレは不味いって考えれたらしいな
 …で、情報を得られたまでは良かったが、ソレを優先しちまって
 体内に薬が回るのを防がなかったんだ
 そして息子が持ってた薬も、体が動けねぇ状態でも手に入れようと
 《ヒュプノ》で自分に打たせる様、誘導したんだ
 あの男、栞にこういう事言ったんじゃねぇのか?
 『その目が絶望に堕ちていくのが見たい』って」
「!?」

まさか…

「あの部屋に連れていき、その上で自分が気に入った奴に言ってた言葉らしい
 最初に息子を探った時、その絶望に堕とす方法が1つじゃなかったから
 薬を打つかは賭けだったがな」
「栞さんならもっと、無事に手に入れる方法があったんじゃ…」
「確かに、あっただろうな。
 最初の薬で上手く体が動かなくても何とか出来てただろ
 但し、お前も巻き込む形でな」
「え…」
「もし栞が1人だけで、同じ状況になったら躊躇無く力使って薬を手に入れてただろ
 力をどんなに見られても、記憶を改ざんしたり後からいくらでも対処出来る
 結果、自分がどんなに傷付こうがな」

…まさか
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