【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
「そうか……。そうなのか。 俺たちに、赤ちゃん出来たのか!」
咲哉さんは少し興奮しているのか、ちょっとだけ顔がニヤついていた。
「はい。……わたしと咲哉さん、ふたりの赤ちゃんです」
「嬉しいな?……嬉しいよ。奈都との間に俺の子供がいるのか? 信じられない……。夢見てるみたいだ」
咲哉さんはすごく嬉しいのか、すごく声が明るかった。そしてわたしは、「赤ちゃん、大切に育てたいです」と言った。
「ああ、赤ちゃん、生んでくれるだろ?」
と言われたので、「当たり前です。生みたいに決まってます」と言って笑った。
「……ああ、生んでくれ。俺たちの赤ちゃん」
「はい。……咲哉さん、愛してます」
「俺のほうが、君を愛してるに決まってるだろ? ……奈都とお腹の子は、俺の愛で埋め尽くすよ。誰にも負けないくらい、君たちを愛すると約束する」
咲哉さんはそう言うと、わたしの唇にそっと優しく口付けした。
「……わたしも、あなたの愛で埋め尽くされたいです」