【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「あそこに座ろう」

「はい」

 レジャーシートを広げて、お弁当や飲み物を置いた。

「奈都、つわりは平気か?」

「はい。大丈夫です」

 つわりも個人差があるらしいけど、幸いわたしはそんなにつわりはひどい方ではないので、けっこう楽に過ごせる。

「見てみろ、奈都」

「え?」

「あそこにカメがいるぞ」

「カメ? 本当だ」

 池の端の方に1匹カメがいた。カメってけっこう可愛い顔してるんだな。動きがノロノロでまったりとしている。

「動きがゆっくりだな、カメは」

「のんびりとまったりとしてますね」

「可愛いな」

「はい」

 たまには公園でこうやってまったりと過ごすのもいい。のんびりとした時間が流れていくのはすごくいい。  

「奈都」

「はい」

「バドミントンでもするか?」

「え、バドミントン?」

 意外だ。咲哉さんって、バドミントンするんだ……。そういえば初めてデートした時も、何故か卓球をしたことがあったな。スポーツ好きなの?かなって思ったけど。
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