【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
咲哉さんの表情も複雑そうだった。
「……だけどよかったです。奏人が亡くなったと知ることが出来て。それだけは、真実ですから」
「……そうだな」
「でもわたしは、咲哉さんとこうして家族になれたから、今までずっと乗り越えてこれました。咲哉さんがいなかったらわたし、きっと何も出来なかったと思います。……咲哉さん、わたしは咲哉さんとだからこうして幸せになれた。おかげで子供たちにも恵まれましたし。ありがとうございます、本当に」
奏人の存在を乗り越えることが出来たのも、咲哉さんがいたから。咲哉さんがわたしの心の支えになってくれたから、わたしは今日まで頑張ってこれたんだ。あなたの妻として、子供たちの母親として。
「奈都、今までよく頑張ったな?お疲れ様」
「……ありがとうございます」
「これからは遠慮なんてしなくていい。自分の思うがままに生きていけ」
「……はい」
10年間心に残っていたその罪悪感を、わたしは消した。そしてまた新たな気持ちで、妻として、母親として頑張ろうと決意した。
【番外編完結】


