騎士(ナイト)に チェックメイト
「やっとお昼だあ〜。里久購買いく?」
「美織〜購買行くけど行く?」
「いくー!」
校舎の2階にある小さな購買には
たくさんの生徒が集い毎日ガヤガヤ騒がしい。
「水神〜次またイベントある?また行きたいって皆行ってるんだけど」
私はダンスをやっていて、通っているスクールでTwinkleという7人組のチームに所属し日々の成果をイベントやコンテストで披露している。
つい2か月前も自由参加のイベントに出て、そこにたくさん友達が応援しに来てくれていた。
「本当?ありがとう!!
つぎは6月にブルックフェスタの予選で、3位までに入れたら8月のフェスに出れるよ!
予選応援きてよー」
「了解!皆誘ってみるわ!
あ、たつきーちょっとこっちきてー」
(うわ、高身長イケメンボーイくん)
「なんすか、上溝先輩。ストロベリードーナツ売り切れちゃうんすけど」
「ほら、前のイベントに出てた水神さくら!
こいつ時枝樹!サッカー部の後輩でさ、イベント一緒に行ったんだよ」
「あっそうなんだ。ありがとう?」
「いや...別に、、どうもっす」
「お前何照れてるんだよーっ!紹介してやったんだから感謝しろよ?」
「ふふっ照れ屋さんで可愛いね!
もしよかったら6月にまたダンスあるからきてね!
じゃあ、私行くね」
上溝がストロベリードーナツボーイに何かを言いながら背中を叩く姿を横目に、甘いカフェラテを一口飲み階段へ向かった。