騎士(ナイト)に チェックメイト





しばらく走ると見覚えのある道にでた。




人も歩いている。


後ろを振り返りながらお母さんに電話をかけるため立ち止まった。



ふと太ももからふくらはぎにかけてヌルヌルしたものがついているのに気づいた。



(何、これ)



あの小瓶の中のものと同じ。








精液だ。








泣きながらお母さんに助けを求め、病院へ行き検査を受けて無事家に帰れた。








そこから番号を変え、しばらくバイトも休んだ。




お母さんはどんな時もそばにいてくれて、たくさん送り迎えをしてくれた。









そこからやっと普通の生活に戻って、なかった事にしようと心に蓋をしたのに。


必死に忘れようとしていたのに。




またあいつが現れるの?

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