騎士(ナイト)に チェックメイト


2日後...




「よし、いいか!今からシエルの事務所と拠点2つに同時に突入する。さくらを見つけ次第樹に電話をしてくれ!あとは倒しながらになるが詐欺に関する資料をあされ!証拠はあるに越した事はない。18時ぴったりに突入だ!」






15時ごろ樹と樹のお父さんはさくらの家に来ていた。


ピンポーン




「はい、あ、樹くん」


お母さんもこの1ヶ月間ろくに食事も出来ず眠ることも出来ずで、げっそりしていた。




「お母さん、うちの親父です。」


「樹がいつもお世話になってます。」
そう言いふかぶかと頭を下げた。


「お嬢さんの事は樹から聞いています。
恥ずかしながら若い頃ヤンチャしてまして、その連中を引き連れて今からお嬢さんを連れ戻しに行ってきます。」


「え?連れ戻す?」


「はい、おそらくシエルと言う詐欺グループが関係していて、その拠点を見つけたんです。そこにお嬢さんが捉えられている可能性が高いんです。うちの樹が守ると約束したのに本当にすみません。力不足のまだまだ半人前で、若さゆえに勢いだけが先走りちっともアタマが回らなかった。コイツの責任です。ただ、息子はお嬢さんが捉えられた日俺に頭下げて、見つけてくれる様お願いをしてきた。仕事でなかなか会えない内に素敵なお嬢さんと出会いコイツは人を愛する心を学んでいました。
その全力な息子を俺は守り助けたい、そう思って今ここにいます。
お母さん、心配な気持ちはよくわかります。だけどどうかもう一度樹を信じて待っていてくれませんか?お願いします」



2人はまた深々と頭を下げた。





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