偽りの夫婦
「陽愛の声も、可愛くて……」
陽愛の頬、首筋、鎖骨、胸、みぞおち、腹……少しずつ滑り落ちていく紫龍の手。
「ん……あぁ…」
「肌も…スベスベで柔らかくて、気持ちいいし……」
「━━━━━!!」
ググッと二人…繋がる。
「こんな風に繋がると、それだけで幸せで…陽愛が俺のモノって実感できる」

ベットのスプリングが響いて、
「だから…俺は酔ったみたいに、陽愛を放せない……」

「あぁ……紫、龍…好きぃ…んぁ…」
「俺は…愛してる…よ…愛しすぎてる…だから━━━」
「ひゃぁ……んぁぁ…」
そのまま陽愛を引き起こして、自分の膝の上に跨がらせる。
「不安にならなくて…大丈夫だよ……」
「紫、龍…」
「陽愛の、嫉妬…嬉しいけど、俺にだって…陽愛しか、受け入れられない……」
「うん…嬉しい……
んぁぁ……も…だめぇ…」

二人で…狂ったように愛し合い、果てた━━━━

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ねぇ、紫龍」
「んー」
「お料理しにくい……ちょっとだけでいいから、離して…?」
陽愛が朝食を調理中、後ろから抱き締められキス責めしている、紫龍。

「やだ…」
「やだって……
紫龍が、甘えてる……」
「フフ…嫌?」
陽愛の顔を覗き込んだ。

「ううん。可愛い……」
そう言って見上げ、フワッと微笑む陽愛。
「でしょ?だから、可愛い俺を放さないで?」

「いただきます!」
「………」
紫龍が食べるのをジーッと見つめる。
「ど、どう?」
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