帝王と私~Darkness~
「いいけど、いいの?そんな賭けをして」
「え?」
「何でも言うこと聞くなんて、大丈夫なの?弥生」
妖しく笑う、貴将。

「オセロは自信あるの!だから大丈夫だもん!」
「へぇー。よくわからんないけど、いいよ」


━━━━━━━━!
「なぜ!!!」
「フフ…ほぼ、真っ黒だね?弥生」
頬杖をついて、弥生を見る貴将。

お察しの通り、弥生が“白”で貴将が“黒”だ。
「貴将さん!もう一回!!!」
「フフ…いいよ」

「………どうしてぇ?」
また結果は同じ。
「どうする?弥生」
「もう一回だけ!これで最後にするから!」

「なんでなの……」
やっぱり同じだった。
「さぁ、何してもらおうかな~?」
「あの…貴将さん、この話はなかったことにして━━━」
「いいって言うと思ってる?弥生」
「…ってダメだよね……?」
恐ろしく美しい貴将の表情。
妖しく微笑んでいる。

「三回も勝ったしな……俺!」
「あの…お手柔らかにお願いします……」
ヤバい……結果になってしまった。

「フフ…可愛い~弥生。
こっち来て?
キスしたい……」
「うん」
ソファーに座っている貴将に近づく。
「上に乗って?」
「うん…」
貴将の膝の上に跨がって座った。
弥生の頬を撫でる、貴将。

「貴将さん……綺麗…」
「そう?」
「どうやったら、貴将さんみたいな美しい人が生まれるの?」
「わかんないなぁ。キス…しよ…?」
ゆっくり貴将に顔を近づけた。

「ンン……」
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