クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する
「でも、バイト代も出るんだよ!時給800円!」

「安い!いまどき安すぎる!しかもお金で釣ろうという魂胆が、金持ちぶってて気に入らない!」

母は懸賞応募が趣味だが、決して娘を使って勝負に出るタイプではなかった。

「うん、でもなんだか菅原先輩も困ってるみたいだし、あたし先輩の力になってあげたいんだ!」

「惚れた弱みってことね」

母は胡散臭い依頼をされたのに、なんだか嬉しそうな娘の顔を見て溜息をつく。

「だって、先輩は真剣だったんだよ!こう!あたしの手を握って……!」

魅亜は興奮気味に母の手を両手でぎゅうっと握った。

しばし両手を握り合い、互いを見つめ合う母と娘。
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