内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
恐る恐る周囲を見回すと、大雅が驚いた表情で祐奈を見つめている。
さすがの彼も動揺を隠し切れていなかった。
無理もないと祐奈は思う。
思いがけず再会したかつての恋人にすでに子供がいることが判明したのだ。
離れていた二年間という時間が長いか短いのか祐奈にはわからないけれど、その間に出産し子供を育てているという状況は十分驚きに値するだろう。
田原が先方に向かって説明をする。
「彼女は、一歳になるお子さんのママなんですよ。今日は現地まで同行させてもらう予定でしたが、……申し訳ありません」
祐奈も田原に習って「申し訳ありません」と頭を下げた。
「一歳?」
大雅が呟いた。
そして眉を寄せて、射抜くような視線を祐奈に向ける。
祐奈は身の置きどころがないような気持ちになった。
思いがけず再会してしまった、それだけでも祐奈にとっては十分まずい状況なのに、こんなにもすぐに子供がいることもまで知られてしまうなんて。
一方でまるで祐奈を非難するような大雅の態度に、どう思ったのか、田原が少し慌てて弁解した。
「いや、彼女は宇月の案内が主な担当ですから、今日のところは同行できなくても差し障りはありません。現地の説明は、現地におります不動産屋から……」
「あ、いえそういうことではありません」
大雅が気を取り直したように首を振って、田原を安心させるように微笑んだ。
「うちにも子持ちの社員はたくさんおりますから、当然のことだと思いますよ」
彼の隣の事務方の男性が口を開いた。
「でもお若いので、ご結婚されてるのが少し意外でした」
その言葉に祐奈に一瞬迷いが生まれる。
このまま夫がいることにしてやり過ごしてしまおうか。
そうすれば万が一にでも大和ことで、彼に疑念を抱かれることにはならないだろう。
でもすぐに、それは得策ではないと思い直した。
このプロジェクトは長期間にわたる計画だ。
天沢による買収が決定した後も、少なくともホテルがオープンするまでは彼とは、顔を合わせることになるだろう。
その場限りの嘘はあまり意味がない。
祐奈はゆっくりと首を振った。
「結婚……しているわけではありません。息子は私ひとりで育てております。ですから、迎えに行けるのは私だけなのです。申し訳ありませんが、本日はこれで失礼させていただきます」
そして頭を下げて、応接室を出る。
背中に大雅の視線を痛いほど感じたけれど、振り返ることはできなかった。
さすがの彼も動揺を隠し切れていなかった。
無理もないと祐奈は思う。
思いがけず再会したかつての恋人にすでに子供がいることが判明したのだ。
離れていた二年間という時間が長いか短いのか祐奈にはわからないけれど、その間に出産し子供を育てているという状況は十分驚きに値するだろう。
田原が先方に向かって説明をする。
「彼女は、一歳になるお子さんのママなんですよ。今日は現地まで同行させてもらう予定でしたが、……申し訳ありません」
祐奈も田原に習って「申し訳ありません」と頭を下げた。
「一歳?」
大雅が呟いた。
そして眉を寄せて、射抜くような視線を祐奈に向ける。
祐奈は身の置きどころがないような気持ちになった。
思いがけず再会してしまった、それだけでも祐奈にとっては十分まずい状況なのに、こんなにもすぐに子供がいることもまで知られてしまうなんて。
一方でまるで祐奈を非難するような大雅の態度に、どう思ったのか、田原が少し慌てて弁解した。
「いや、彼女は宇月の案内が主な担当ですから、今日のところは同行できなくても差し障りはありません。現地の説明は、現地におります不動産屋から……」
「あ、いえそういうことではありません」
大雅が気を取り直したように首を振って、田原を安心させるように微笑んだ。
「うちにも子持ちの社員はたくさんおりますから、当然のことだと思いますよ」
彼の隣の事務方の男性が口を開いた。
「でもお若いので、ご結婚されてるのが少し意外でした」
その言葉に祐奈に一瞬迷いが生まれる。
このまま夫がいることにしてやり過ごしてしまおうか。
そうすれば万が一にでも大和ことで、彼に疑念を抱かれることにはならないだろう。
でもすぐに、それは得策ではないと思い直した。
このプロジェクトは長期間にわたる計画だ。
天沢による買収が決定した後も、少なくともホテルがオープンするまでは彼とは、顔を合わせることになるだろう。
その場限りの嘘はあまり意味がない。
祐奈はゆっくりと首を振った。
「結婚……しているわけではありません。息子は私ひとりで育てております。ですから、迎えに行けるのは私だけなのです。申し訳ありませんが、本日はこれで失礼させていただきます」
そして頭を下げて、応接室を出る。
背中に大雅の視線を痛いほど感じたけれど、振り返ることはできなかった。