内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
「そうです。……綺麗ですよね……あ、魚」
祐奈はそう言って展望台の手すりから少し身を乗り出した。少しでも近くで魚を見ようと思ったのだ。
それを大雅が止めた。
「危ない」
そして柵に寄りかかる祐奈の腕を引く。
「あ」
引き寄せられて、祐奈は彼の腕の中に収まった。ふわりと感じる懐かしい彼の香り。
「そんなに乗り出したら落ちるじゃないか。……まったく、こんなところは全然変わってないんだな」
耳元から聞こえる呟きに、祐奈の頬が熱くなる。
かつて恋人同士だったことを思わせる言葉が彼の口から出たのははじめてだった。
祐奈の心は、また過去へ引き戻される。
あのアパートからはビルの隙間に小さな東京タワーを見ることができた。
窓を開けて東京タワーを眺めるのが寝る前の習慣だった祐奈を、大雅はよくこうやって後ろから抱きしめた。
『そんなに乗り出したら危ないぞ』
そうやって目にする東京タワーの赤い色はとても優しい色だった。
「す、すみません」
祐奈は振り返って頭を下げる。
それを見下ろす大雅が、物言いだげに唇をゆがめた。けれどその唇が開く前に、階段の下から大雅を呼ぶ声がした。
「副社長」
祐奈はそう言って展望台の手すりから少し身を乗り出した。少しでも近くで魚を見ようと思ったのだ。
それを大雅が止めた。
「危ない」
そして柵に寄りかかる祐奈の腕を引く。
「あ」
引き寄せられて、祐奈は彼の腕の中に収まった。ふわりと感じる懐かしい彼の香り。
「そんなに乗り出したら落ちるじゃないか。……まったく、こんなところは全然変わってないんだな」
耳元から聞こえる呟きに、祐奈の頬が熱くなる。
かつて恋人同士だったことを思わせる言葉が彼の口から出たのははじめてだった。
祐奈の心は、また過去へ引き戻される。
あのアパートからはビルの隙間に小さな東京タワーを見ることができた。
窓を開けて東京タワーを眺めるのが寝る前の習慣だった祐奈を、大雅はよくこうやって後ろから抱きしめた。
『そんなに乗り出したら危ないぞ』
そうやって目にする東京タワーの赤い色はとても優しい色だった。
「す、すみません」
祐奈は振り返って頭を下げる。
それを見下ろす大雅が、物言いだげに唇をゆがめた。けれどその唇が開く前に、階段の下から大雅を呼ぶ声がした。
「副社長」