君の甘い意地悪。



「ちょっと興味わきました。先輩の名前教えてください。」


「え、と、澄海宇美ですけど…。」

「僕の名前は藍沢夏衣(あいざわ かい)です。覚えててくださいよ?せーんぱい。」


表情がころころ変わるなー。



とりあえず後輩の名前は一通り覚えた方がいいのかなと思い「うん。」と返事をした。


「それじゃあ僕はこれで。」



……不思議な子だったなぁ。


、、、、、?いやいやこんなことしている場合じゃないでしょ!


え?もうこんな話している間に授業はじまってんじゃない?!






急がなきゃといったものの結局授業には遅れたのであった。





そして次の日。

いつものようにお昼ご飯を食べ終わったぐらいのころだった。


「宇美先輩っていますか??」


ざわざわしていた教室がいきなりしーんと静かになった。

思わず教室の扉を見てみたら、、。



え、、、。


その正体は夏衣くんそのものだった。


夏衣くんは私の事を見つけたのか小走りに私の方へやってきた。


「宇美先輩やっと見つけましたよぉ。宇美先輩のクラスが分かんないから色んな人に聞いてやっと来たんですから。」


遅くなっちゃいました、といって安心したようだった。


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