僕の彼女はヤンデレです
「ちょっと、休憩入ります」


そう言って、ミチルの歩いて行った方向に走り出す。


「ミチル!」
「あ、陸。
ちょっとね、陸の姿が見たくて来ちゃった!」


あれ?
怒らっている気配も見せずに、ニコニコしているミチルが不気味で。


「あれ、ヤキモチ妬いてない?」
「あー。さっき女の人と喋っていたね!
ヤキモチは妬いたけど、仕事だから仕方ないし……」


大人になった。


「それだけ?」
「んー!綺麗な人だったから、陸が気になったんじゃないかって心配!」
「俺にとっては、ミチルが1番だから!」
「本当に!?」
「うん!」
「嬉しいなぁ。来て良かった!
そろそろ、事務所に帰るね!」
「うん!」
「あっ!」
「ん?」
「私、陸の事を信じてるよ!じゃあ、また後で!」


手を振って、工場の方向に歩き始めたミチル。


ミチルは俺の事を信用していると、強く感じる事が出来た。


嬉しくて心軽やかな状態で、壁を白いペンキで塗る。


汚かった壁が新築の壁みたいになって行くのが、快感だし、嬉しい。


「あら、綺麗になったわね」


可愛いおばあちゃんが家の中から出てきて、嬉しそうに笑った。


おれでも、誰かを幸せな気分にさせれるんだな。
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