僕の彼女はヤンデレです

「陸は親と一緒に居たいですか？」

あそこに居ても、居場所が無い。
だから。

「いや、早く自立したいから頑張るよ！！」
「なら……。一緒に暮らしませんか？
幸い私は一人暮らしなので……」

いきなりとは思うけど。

「俺もミチルと一緒に居たい……」
「本当ですか！？」
「うん！」
「凄く、嬉しい！！」

好きな人とずっと一緒に居る事が出来る。

ただそれだけで舞い上がってしまう。

「最低限の荷物を運ばなくちゃいけないな！！」
「そうですね！引越し業者頼みます？」
「いや、荷物は少ないから大丈夫！」

服が少し。

それに、ゲーム機。

正直さ、何の努力もしていないのに彼女が出来て、住む所まで決まってさ。

居心地の悪い実家から逃げれたような気がして、浮かれていたんだ。

でも、俺はただミチルの張り巡らした蜘蛛の巣に真っ逆さまに落ちていただけなのかも知れない。

「今からでも取りに行こうかな！
一刻も早く、ミチルと住みたいし！！」
「なら、車の方が便利ですよね！」
「あ、うん……」
「じゃあ、行きましょうか！！」
「うん！」

ミチルと一緒に居たい。
ただ、それだけだったんだ……