FUZZY
テーブルの上にはスポーツドリンクと市販で買った風邪薬が置いてあった。
「熱、はかろっか」
「……ん、」
体温計を受け取って素直にわきに挟んでいる弘実を確認したら、途中、コンビニで買った熱冷ねつさまシートを箱から出して弘実の熱い額に貼り付けた。
体温計から音がして見てみると、38.3の数字が表示されていた。うわ、結構高熱じゃん。平熱がどれぐらいかとか知らないけどこの高さの熱は誰だってしんどい。
替えの服と汗拭きタオルを用意する。きっとあちこち歩き回るのもつらいだろうしこうして置いてあげる方がいいだろう。
体が暑くてたまらないかもしれないけど首元まで布団を被せる。
「とりあえずこまめに水分摂って寝ること。わかった?携帯でゲームしちゃだめだからね?」
「わかった」
「じゃあ私は帰るから何かあったら連絡してよ。食べ物ぐらいは届けられるからさ」
「……うん、」
いつもみたいに声の張りがなく、目もとろんとしている。完全に弱り切っている状態。
「弘実、行くね」
「…—、理乃」
布団の中から腕を伸ばして、私の服を弱い力で引っ張った。
必然的に足が止まる私は弘実と同じ目線になるようにしゃがむ。
「もう少し、ここに、いてくれないか」