私の好きな夜空、僕の好きな月

自分で壊す日常

 いつもの朝、いつもの登校風景、たったそれだけのことに泣きそうになる自分に呆れる。でも、この大切な日常が消えてしまわないよう守りたいと思ってしまったのは、無理もないよね?
「あっ、みっちゃんだ!」
「おーい、おせーぞ!」
「おはよう美月」
どうやら感傷に浸っている間に待ち合わせ場所についていたらしい。
「ごめんよ〜。ちょっと寝坊した。ほら、みんな揃ったからさっさと行こ?」
いつもどおりのセリフを言って、いつもどおりの笑顔を浮かべる。果たして私は今ちゃんと笑えているだろうか?普段の私の姿で3人の前にたてているだろうか?だいじょぶだよね?
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