LOVEPAIN⑥
「で、その俺達のプロデューサーの寺岡(テラオカ)さんなんだけど、
急な仕事入って今日の現場は来れなくて。
だから、彼の居ぬ間に、
ちょっとヤバイのん撮ろうと思ってるから、
二人共、よろしく」
秋原慎太郎は、私と佐藤雲雀の肩を同時に叩き、
演出家の男性の方へと歩いて行った
その後ろ姿は成瀬やナツキよりも背が高くて、
思わず見惚れてしまう
私はチラリと、
目の前の佐藤雲雀に目を向けた
細い目で、睨まれた
本当に、私この人苦手