LOVEPAIN⑥


「そうだけど。
ただ雰囲気ってのは、
顔が映んなくても分かるんだよ。

嫌々、やってるって」




「ごめんなさい……」




謝っても仕方ないと分かりながらも、

謝るしか出来ない




「俺は秋原さんのオッケーが出る迄、
とことんやりますよ。

こいつだって、
真面目にはやってんだろうし」



意外にも、佐藤雲雀がそんな私を庇ってくれた




その後も、撮影は続き



ベッドの上、

寝転び抱き合うシーンや、
佐藤雲雀の上に私が乗ったり



もう、嫌いだとかそんな感情がどうでもよくなるくらいに、

佐藤雲雀とは肌を重ねた




そして、私もそうだけど、
佐藤雲雀はこうやっていても、

性的に興奮する事は一切無かった



周りを沢山のスタッフに囲まれていて緊張しているのかもしれないが、

本当に、仕事でこうしているのだと感じた


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