LOVEPAIN⑥


「広子ちゃん。
もうお喋りは終わり。

そんなわけだから、
俺今日はもう疲れてて」



「あ、はい」




秋原慎太郎は私を、

パノラマウィンドウに押し付ける



思わず、持ったままになっていた鞄が、

手から落ちた





秋原慎太郎と目が合って、
胸が高鳴ってしまう



けっして、恋する事はない相手なのだけど




秋原慎太郎の顔が近付いて来て、
目を閉じると


すぐに、彼の唇が私の唇に触れた




秋原慎太郎の唇は、
少しひんやりとした




何度か軽いキスを交わしているうちに、

段々とそれは深くなる――…




私は、秋原慎太郎の背に腕を回していた

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