LOVEPAIN⑥
「だから、なんでもいいって言ってるでしょっ!!」
メニューの束を手で払いのけると、
それは勢いよく床に落ちた
「あー!!
そんな事したら、駄目なのにぃ~。
じゃあ、寿司に決定!!」
そんな私達に近付いて来た中年男性は、
今回の撮影の監督
テーブルの上に一枚だけ落ちずに残ったメニューを、
指差している
それは、桜寿司と言うお店のもの
「御門監督!
さっきの男優、ちょっと乱暴で最悪だったんですけど?」
私は素肌の上に羽織っているバスローブを少しはだかせ、
胸の辺りを見せる
そのAV男優のせいで、
肌が少し赤く腫れている
「うん。
あの男優の子には後から僕ちんが電話して、
キツク言っておくね」
御門監督はそう言って、
私の真向かいに腰を下ろした
今は、撮影の合間の小休憩中
その休憩の合間に、
監督であるこのマッキー御門(ミカド)と簡単な打ち合わせをする
このマッキー御門、
AV界では知らない人は居ないくらいの、
超売れっ子AV監督
今回、私は初めてこの監督に撮って貰う