LOVEPAIN⑥


私を降ろし、
走り去る成瀬の車を見送ると、

ナツキの住むマンションへと向かった




結局、帰りの車内では眠れなくて、

あくびが出てしまう



眠たい…







ナツキの部屋へ入り、
リビングに行くと




「おかえり」


部屋着姿のナツキは、

ソファーに凭れ私を確認するようにこちらを振り向いた



コンタクトをしていないからか、

いつもの黒縁のメガネを掛けている




「ただいま……」


私は背後からそんなナツキに抱きつき、

その温もりを感じる




「外、寒い?

お前、手が冷たくなってる」


私がナツキの体に回しているその両手に、

触れている




あったかい……


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