LOVEPAIN⑥
私を降ろし、
走り去る成瀬の車を見送ると、
ナツキの住むマンションへと向かった
結局、帰りの車内では眠れなくて、
あくびが出てしまう
眠たい…
◇
ナツキの部屋へ入り、
リビングに行くと
「おかえり」
部屋着姿のナツキは、
ソファーに凭れ私を確認するようにこちらを振り向いた
コンタクトをしていないからか、
いつもの黒縁のメガネを掛けている
「ただいま……」
私は背後からそんなナツキに抱きつき、
その温もりを感じる
「外、寒い?
お前、手が冷たくなってる」
私がナツキの体に回しているその両手に、
触れている
あったかい……