レモンキャンディーにさようならを
私、今、ニヤけてた!?




何これ、かなり恥ずかしい!!!


頭をブンブン振って、さっきまでの自分を散らそうとする。




「よいこ?」


「ひゃっ!!」

急に背後でお母さんの声。

ビックリして、飛び上がってしまった。



そんな私に驚いて、
「な、何!?どうしたの!?」
と、お母さんが目を丸くしている。

「お、おかえり。早かったね、意外と」

「何?真っ赤な顔して」


その言葉にハッとして、手にしていた手紙を背中に隠す。


「あ!分かった!バレンタインデーのチラシだったっけ、それ!」


何故か嬉しそうなお母さん。


「よいこ、好きな子でもいるの?チョコレート、あげたりするの?」


お母さんはニヤニヤしながら、洗面所に向かう。

その背中に慌てて、
「見てただけだって!」
と言ったけど、お母さんは聞いてない。

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