殺人感染2
この20年前の事件については俺の両親がよく知っていた。


話によれば最初に攻撃的になった生徒の右耳にはアザが出現した。


それは40年前に事件を起こしたという「F」が生まれ持っていたアザと同じものだった。


そのアザが出現した生徒は「F」と同じ殺人鬼となる。


更にアザは感染して行き、30分で倍の人数が殺人鬼となった。


これを止める方法は、アザができる箇所を切り取ってしまうこと。


つまり、両方の耳たぶを切り落とすこと。


ここで俺たちは決定的なミスをしてしまったんだ。


アザが出現している方の耳たぶだけを切り取ればいいのだと、勘違いした。


それで1度は感染から回復したものの、もう片方の耳たぶにもあのアザは出現した。


だから、1度元に戻った人間がまた殺人鬼になってしまったのだ。


その結果、隣街は封鎖される事態に陥った。
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