俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
私は1階までの階段を下り、自販機でお茶を買うと、急いで階段をのぼる。
階段をのぼる途中、反対側から下りてきた人とすれ違いざまに、互いの肩がぶつかってしまった。
「す、すいません……あ」
階段の踊り場で私と肩がぶつかった人は……
クラスメイトの成宮さんだった。
うわぁ、まずい。成宮さんだ。
早くこの場から逃げなきゃ。
「誰かと思えば、じみつきじゃない。ちょうど良かった。あんたに話があるんだけど」
早く教室に戻りたいのに、成宮さんをはじめとする、朝陽くんファンの女子数人に階段の踊り場で止められてしまった。
針のような鋭い視線を、向けられる。
な、成宮さんたち……話って何だろう?