俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


私は1階までの階段を下り、自販機でお茶を買うと、急いで階段をのぼる。


階段をのぼる途中、反対側から下りてきた人とすれ違いざまに、互いの肩がぶつかってしまった。


「す、すいません……あ」


階段の踊り場で私と肩がぶつかった人は……
クラスメイトの成宮さんだった。


うわぁ、まずい。成宮さんだ。


早くこの場から逃げなきゃ。


「誰かと思えば、じみつきじゃない。ちょうど良かった。あんたに話があるんだけど」


早く教室に戻りたいのに、成宮さんをはじめとする、朝陽くんファンの女子数人に階段の踊り場で止められてしまった。


針のような鋭い視線を、向けられる。


な、成宮さんたち……話って何だろう?


< 197 / 341 >

この作品をシェア

pagetop