俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


「ねぇねぇキミ、1人? すっごく可愛いね〜」


金髪に両耳には沢山のピアス。見るからにチャラそうな、派手な大学生くらいの色黒の男に私は突然声をかけられた。


「あっ、あの……何ですか?」


うわ……苦手なタイプの人だ。無意識にビクビクしてしまう。


「キミ、高校生? 今、時間ある? 良かったら、俺と遊びに行かね?」


え、え!?


何なの? この人。もしかしてこれって、いわゆるナンパ!?


「あの、いま私……人と待ち合わせしていて……」


「お、そのスムージー。最近人気の店のじゃん! そこ、行きたいの? 何なら、今から俺と行こうぜ〜」


スルーされた!


しかもスマホを横から勝手に覗きこまれた上に、男が私の腕をガシッと掴んできた。


「ちょっ、離してください……!」

「ほらほら、早く行こうよ〜」


掴まれた手を振りほどこうにも、男の人の力には当然敵わない。


「俺が奢ってあげるからさー」


強引に引っ張られ、連れて行かれそうになる。


や、やだ……。怖い……。


どうしようーー!


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