きっと100年先も残る恋
心が不安を覚えて、思わず目の前の雄介にハグをする。

そしてなんだか分からないけど、キスをしてそのままエッチになだれ込む。

雄介がモデルなんかじゃなかったら良かったな。
普通の大学生で、普通にデートして、普通に。

隠すこともなく、騒がれることもなく。

雄介のことは大好きで、そう思いたくないけど、少しずつそんな気持ちが自分でも誤魔化せなくなってきた。

涙が目尻を通って枕に落ちる。

雄介がギョッとした様子で動きを止める。

「どうしたの」

そう思ってしまう自分は、雄介の彼女失格みたい。
そして、そう思うとさらに悲しくなる。
ああ、だめだ。
だめな思考回路に陥った。

「なんでもない、大丈夫」

私は腕を目元に当てて答えた。
雄介が私を引き起こす。
雄介の上に乗って、向かい合う。

「不安?」

雄介が私の涙を拭く。

首を振って「大丈夫、ただの生理前」と答える。

雄介は私の腰に手を回して、グッと抱きしめてくれた。

もう少しで、私は二十歳になる。
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