転生したら、魔王の側近でした
魔王軍が去ってた後、クラル様は校長先生を見て微笑んだ。

「……すごいね。前の大魔王を1人で倒した伝説の勇者が姿を見せるだけで、魔王が去ってくなんて……」

「大魔王を1人で倒した勇者……?」

僕とアーサーとティムは、クラル様の言葉に首を傾げる。

「こいつは、前の大魔王を1人で倒した伝説の勇者なんだ」

「それは、昔の話ですな。今は、老いぼれたただの校長じゃ」

クラル様の言葉に、校長先生はそう言って笑った。

「えぇ!?」

アーサーとティムの声が響き渡る。クラル様は、僕に近づくと「ルーチェ」と僕を見た。

「……いつ魔王たちが町を襲うか分からない。そのために、冒険者育成学校でもっと勉強して強くなるんだ」

クラル様の言葉に、僕は「はい!」と微笑んだ。
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