ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「例えばどんな事で救われたの?」

「ん〜小学生の時とか、俺と誠がずっと一緒にいるからキモいとか親が居ないとか可哀想ってやっぱり虐められてて、俺はなんとも思わなかったんだけど、誠はグッと食いしばって我慢してたんです、それなのに俺だけに突っかかってきた男の子がいて、そしたらずっと食いしばってた誠がその男の子に殴りかかって大雅の事を悪く言う奴は許さない! って泣きながら叫んでましたね、まぁ言うまで間も無く施設の人を呼び出しで校長室で大怒られですよ」

「そりゃ怒られるわよね、小学生だもの」

「でもその時嬉しかったんです、俺本当に感性に欠けてたんですけどその時は本当に嬉しいと思いましたね、ずっと我慢してたのに誠が俺の為にって、その事件があってからは俺らの事とやかく言う子は殆どいなくなりましたよ」

「そうなんだ、じゃあその事件が起きたお陰だね!」

「だから俺も誠の事はできる限り守ってやりたいと思いました、同じ境遇だからこそ分かり合えるものがあったのかな。でも俺は親に捨てられたから悲しいとかは思った事ないですけどね」

 松田は明るく言っている言っているが眼鏡の奥の瞳が少し澱んでいるように見えた。本当は悲しいのに上手く言えないだけなのかもしれない。だからこそ松田と誠は本当に支え合って生きてきたんだな、その支えの中に私も入れたらな……。でも二人の関係性を確かめる事ができて良かった。
 だからこそ、誠と話したいと思った。
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