強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

「ち、ちがいます。これは今朝コテで火傷して――」

 言い終わる前に修一郎さんは火傷痕に舌を這わせた。舌が触れた瞬間ピリピリと痛みがあったが、何故かそれはやけに体が疼いた。

「ほんとだ、少し|蚯蚓腫≪みみずば》れになっている」
「だから……っ最初からそう言って……」

 何度か舌が火傷痕を往復すると蚯蚓腫れのすぐ横にキツく吸い付いた。

「あっ、だめぇ……」

 腰から背中に向けてゾクゾクと甘い痺れが走る。
 ”ちゅっ”とリップ音が鳴ると彼はキスマークを付けたところをペロリと舐めた。首がピリピリと痛むのは火傷のせいなのかキスマークのせいなのか定かではない。

 今まで修一郎さんが、キスマークをつけてくることはなかった。あまり独占欲がない人なんだなと少し寂しさを感じていた。
 でもどうして急に……そう思っているとラグマットの上に押し倒された。

「え、あ、あの、夕食の準備がッ」
「いいよ。今日は出前にしよう。今すぐ菜摘を抱きたい」

 そんなこと言われたら拒否なんてできない。
 熱を孕んだ目で見下ろしてくる修一郎さんの首に手を回しキスをした。
 絡まってくる舌が離れるとお互いに熱い吐息を漏らした。

 (なんだか今日はやけに強引……うれしい)

 体を這う熱を帯びた大きな手は丁寧な愛撫で私を溶かしていく。やっぱり彼は私の体を気遣っていて、優しすぎて物足りない抽送を繰り返す。私は体の奥底がウズウズして仕方がなかった。
 修一郎さんはもっと私と奥深くで繋がりたいと思わないのだろうか……。

 (もっと……もっと獣のように求めて欲しいって言ったら嫌われちゃうのかな……)
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