求められて、満たされた
「だって、LINEしてる時嬉しそうだったから。」
「嬉しそう?」
「うん。すごく顔にやけてたよ?」
確かにそうかもしれない。
でも、別に好きとかじゃない。
だからそういう風に見えてしまうのが不思議に思えた。
授業が終わり、すぐに俊介に連絡を入れる。
「奈生、今日はもう終わり?」
「うん。遥香は?」
「私は5限までフルにあるよ」
「そっか、頑張ってね!」
「奈生もう帰るの?」
「うん、彼氏が迎えに来てくれるから。」
「へー、ラブラブなんだね!楽しんでね!」
遥香に手を振り教室を出る。
学校の入口付近で俊介が来るのを待つ。
冬だからかやはり寒い。
校内でもう少し待てばよかったかなと思ったけれど、俊介は思ったよりも早く来てくれた。
車に乗るとホットコーヒーを渡される。
「早かったね。」