占いお宿II 新たな契りを結ぶ時
「なにも不満はなかった。両親は当然実の子として接してくれたし、エレオノーラも弟して可愛がってくれた。使用人達だってそうだ。
ただ、対外的なこととなると、どうしても俺は養子扱いになってしまう。俺自身、そんなことは気にしなかった。けれど、俺以外の人間は違った。憐れみの目を向けられたり、養子で爵位を継ぐなんてと見られたり。それに対して、申し訳なく感じている両親を見るのが、辛かった」
ギュッと拳に力を入れるヨエルに、マリアーナも彼に添えた手に力を込める。マリアーナにもきっと、ヨエルの気持ちが痛いぐらいにわかってしまうのだろう。
「国王夫妻にユリウス殿下が生まれた時、王妃は騎士団に所属していた俺を殿下付きに推薦した。王妃にとって最も信頼できる俺を、愛する息子の側におきたかったと言っていたが、半分は、生まれながらに報われない俺のことを思ってのことだったのだろう。
殿下付きになったことをきっかけに、俺と王妃が接する機会が増えた。それから、カレルヴォの俺達を見る目付きが変化していることには気が付いていた」
それは……そもそも、姉弟だもの。接し方が、他人行儀とは違ってくるのは当然だ。
「殿下付きになる時、俺の生い立ちはカレルヴォにも知らされる。カレルヴォは、俺がエレオノーラの義弟だと知った。俺が生まれた時に塗り替えられた生い立ちだ。血のつながりは限りなく薄く、ないに等しい間柄だと。つまり、俺と王妃は結婚も可能な間柄だと。
一度疑い出したら、全てのことが疑わしく見えてくるものだ。俺と王妃が恋仲じゃないのか?殿下付きにしたのはそのせいか?自分が不在の間、やましいことをしているのではないか?
この時点で、真実を話すべきだと何度かエレオノーラに訴えた。けれど、家のことを考えると、もし信じてもらえなかった時どうなるのかと、エレオノーラは打ち明けられなかったんだ」
そのことについて、ヨエルが深く後悔していることが伝わってくる。果たして、正直に打ち明けていたら信じてもらえたのだろうか?何が正解で最善だったかなんて、誰にもわからない。
ただ、対外的なこととなると、どうしても俺は養子扱いになってしまう。俺自身、そんなことは気にしなかった。けれど、俺以外の人間は違った。憐れみの目を向けられたり、養子で爵位を継ぐなんてと見られたり。それに対して、申し訳なく感じている両親を見るのが、辛かった」
ギュッと拳に力を入れるヨエルに、マリアーナも彼に添えた手に力を込める。マリアーナにもきっと、ヨエルの気持ちが痛いぐらいにわかってしまうのだろう。
「国王夫妻にユリウス殿下が生まれた時、王妃は騎士団に所属していた俺を殿下付きに推薦した。王妃にとって最も信頼できる俺を、愛する息子の側におきたかったと言っていたが、半分は、生まれながらに報われない俺のことを思ってのことだったのだろう。
殿下付きになったことをきっかけに、俺と王妃が接する機会が増えた。それから、カレルヴォの俺達を見る目付きが変化していることには気が付いていた」
それは……そもそも、姉弟だもの。接し方が、他人行儀とは違ってくるのは当然だ。
「殿下付きになる時、俺の生い立ちはカレルヴォにも知らされる。カレルヴォは、俺がエレオノーラの義弟だと知った。俺が生まれた時に塗り替えられた生い立ちだ。血のつながりは限りなく薄く、ないに等しい間柄だと。つまり、俺と王妃は結婚も可能な間柄だと。
一度疑い出したら、全てのことが疑わしく見えてくるものだ。俺と王妃が恋仲じゃないのか?殿下付きにしたのはそのせいか?自分が不在の間、やましいことをしているのではないか?
この時点で、真実を話すべきだと何度かエレオノーラに訴えた。けれど、家のことを考えると、もし信じてもらえなかった時どうなるのかと、エレオノーラは打ち明けられなかったんだ」
そのことについて、ヨエルが深く後悔していることが伝わってくる。果たして、正直に打ち明けていたら信じてもらえたのだろうか?何が正解で最善だったかなんて、誰にもわからない。