丸重城の人々~後編~
大翔「俺…?」
柚希「確かに昔より、人と話せるようになってきてるよ。克服に少しずつ近づいていけてるんだと思う。
でもそれは、いつも大翔が傍にいてくれるからだよ。
私だって、いつも大翔のことばっか考えてるんだよ!
中也くんや玄さん、将大さんのことも好きだけど、大翔のことは比べ物にならないくらい大好きだよ!
それに私だって!大翔、カッコいいから誰かに逆ナンされてないかなとか考えたりするんだから!」

大翔「柚…」
柚希「私だって、大翔を放さないから!」
大翔「柚?」
柚希「絶対!放れない!!」
大翔「うん」
柚希「大翔が、ここを出たいならいいよ!
私も大翔の為に何でもしたい!」
大翔「ううん。ごめん、ただ不安になって言っちまっただけ!柚が俺から放れないでいてくれるなら、こんな風に抱き締め合えるならそれでいい」
柚希「うん……大翔、愛し合おう!」
大翔を見上げ、頬を撫でた柚希。
大翔はその柚希の小さな手に頬を寄せた。

大翔「あぁ。一緒に落ちよう!」
二人は、ベットに移動した。

柚希「大翔、気持ちいい?」
大翔「うん…でも、俺がしたいっつてんじゃん!
前にも言っただろ?」
柚希が仰向けになった大翔に跨がっている。

柚希「ダメ!今日は私が、大翔を愛すの!」
大翔「んん…」
柚希が大翔の口唇を塞いだ。
柚希「大翔」
大翔「ん?」
柚希「私も…大翔がいないと、生きていけないよ……」
大翔「うん…だから、放さないよ」
柚希「だから、不安にならないで?」
大翔「うん、こんな風に柚と愛し合えたら大丈夫だよ。だからお願い……もう…我慢できない。
柚を抱きたい!」
柚希「うん、いいよ!愛して!大翔!」

そして二人は、愛し合って果てた。

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