丸重城の人々~後編~
大翔「━━━うん、じゃあ…後で」
通話が済んで、資料とスマホをテーブルに置いた大翔。
柚希は相変わらず、首にしがみついたまま顔を埋めていた。
柚希「………」
大翔「柚、わりぃけど……ちょっと、事務所行ってくる」
柚希「え……?また出てくの?」
柚希の背中をポンポンと撫でた大翔の言葉に、弾けるように顔を上げた柚希。
大翔「うん、ごめんね…」
柚希「やだ!離れないって言ったじゃない!」
大翔「柚、お願い!仕事だから」
柚希「………だったら、私もついていく!」
大翔「は?ダメだろ!?ワガママ言うなよ!」
柚希「でも、今日はダメなの!離れたくないの!」
大翔「こんなの柚じゃねぇよ……!?」
柚希「━━━━━!!!!」
大翔と柚希。
お互いがお互いを必要としている二人。
だからこそ、こんな小さな大翔の言葉は……柚希の心を突き刺すには十分なのだ。
柚希「そうだね…お仕事だからしょうがないよね……
大丈夫だよ…大翔、行ってらっしゃい。もう暗いから気をつけてね……」
そう言って、ゆっくり大翔の膝の上から下りた。
大翔「ごめんね…すぐ、帰ってくるから!」
頭をポンポンと撫でて、出ていったのだった。
通話が済んで、資料とスマホをテーブルに置いた大翔。
柚希は相変わらず、首にしがみついたまま顔を埋めていた。
柚希「………」
大翔「柚、わりぃけど……ちょっと、事務所行ってくる」
柚希「え……?また出てくの?」
柚希の背中をポンポンと撫でた大翔の言葉に、弾けるように顔を上げた柚希。
大翔「うん、ごめんね…」
柚希「やだ!離れないって言ったじゃない!」
大翔「柚、お願い!仕事だから」
柚希「………だったら、私もついていく!」
大翔「は?ダメだろ!?ワガママ言うなよ!」
柚希「でも、今日はダメなの!離れたくないの!」
大翔「こんなの柚じゃねぇよ……!?」
柚希「━━━━━!!!!」
大翔と柚希。
お互いがお互いを必要としている二人。
だからこそ、こんな小さな大翔の言葉は……柚希の心を突き刺すには十分なのだ。
柚希「そうだね…お仕事だからしょうがないよね……
大丈夫だよ…大翔、行ってらっしゃい。もう暗いから気をつけてね……」
そう言って、ゆっくり大翔の膝の上から下りた。
大翔「ごめんね…すぐ、帰ってくるから!」
頭をポンポンと撫でて、出ていったのだった。