丸重城の人々~後編~
俊哉「柚希!」
柚希「え?な、何?」
俊哉が突然、柚希の左手を握った。

俊哉「柚希、これ…」
柚希「え?結婚指輪だよ」
俊哉「結婚…してるの?」
柚希「うん…」
俊哉「誰!?どんな奴!?」
突然、俊哉が狼狽えだし柚希の肩を掴んだ。

柚希「え?ちょっ…俊くん!痛いよ!」
響子「俊!やめな!」
響子が慌てて、俊哉を押さえる。

俊哉「あ…ごめん……」

広子「貴方まさか、まだ柚希ちゃんのこと……?」
俊哉「あ、いえ…ただ柚希が、全然変わってなくて。
高校の時と変わらず、可愛いくて純粋だったから…」
英里「でも、柚希は旦那さんと相思相愛なので、諦めて下さい」
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俊哉「柚希、家はこの辺?」
柚希「ううん。旅行で来たの」
俊哉「え?じゃあ、家どこ?
俺◯◯町」
響子「てか、同じだし…」
俊哉「マジで!?また会おう!食事でもさ!」

柚希「お食事位なら…」
響子「ダメよ、柚希。大に聞かないと!」
柚希「でも、相手は俊くんだよ?」
響子「でもダメ!俊、柚希の病気のことがあるから、旦那の許可が必要なの。わかって! 」
俊哉「わかった!とりあえず、連絡先教えて?」

番号を交換し合い、別れたのだった。
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