丸重城の人々~後編~

【帰宅】

広子「ただいまー!」
柚希「大翔ー!」
英里「誰も出てきませんね…!」

響子「ゲッ!!なにこれ……」
一足先にリビングに向かった響子が、眉間にシワを寄せた。

広子「………」
柚希「うわぁ、ぐちゃぐちゃ…」
英里「お酒と煙草臭い……」
リビングにはお酒や煙草の吸殻で溢れ、大翔達と学生三人が、ソファやカーペットの上であちこち眠っていた。

柚希「あの子達かな?学生さん」
響子「まさか、学生にお酒飲ましたりしてないわよね!?」
英里「さすがにそれは……」

広子は無言でキッチンへ行き、メガフォンを取る。
広子「柚希ちゃん、響子ちゃん、英里ちゃん。
耳……しっかり塞いでてね!」
そう言うと、一度に大きく息を吸い込み━━━━

広子「こらぁぁぁ!?ガキ共!!起きろーーー!!」
とメガフォン越しに、声を上げた。

大翔「……っあ!!」
中也「なんだ!?」
玄「荒手か!?」
将大「あ?うっせーなぁ!」
宗一郎「………」
学生達「なんなんだ!?」

広子「おはよう!ガキ共!」
大翔「なんだ、ばばぁか」
中也「ビックリさせるなよ!」
玄「おかえりー」
将大「俺はまだ寝る!」
宗一郎「………」

広子「起きろーーーー!!!」
大翔「もう起きたよ!」
中也「うるせーよ!」
玄「あ、姫!!おかえり~!寂しかったよぉ!」
大翔「柚!?おかえり!」
中也「柚希!」

柚希「ただいま!」
響子「ねぇ、これは何?」
英里「色々と散乱しますが……」
大翔「あ、あのガキ達の相手してたら、そのまま寝たんだよ!?」
中也「じじぃが相手しろってうるさくて……」
玄「でも、これは大中兄弟の仕業だよ!俺はウイスキー飲んでただけだし!」

広子「とっとと、片付けろ!!?」
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