再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
「じゃ、またお願いしていい?」
「なに?」
「お願いしたいことあるんだー。」
「なんだよ」
条件とはその時によって違う。

つい最近では住んでいるアパートの電球が切れて、照明のカバーの開け方が分からなかったのを、稜真に部屋に来て変えてもらった。
他にも、新しい化粧品の発表イベントに付き添ってもらったり、麻衣が行きたいラーメン屋さんに一緒に並んで食べてもらうこともある。

二人は恋愛関係ではなく、親友よりも兄弟のような関係だった。

「また電球か?」
「今度は違う。」
「じゃ、何?」
「ちょっと困ってて、助けてほしいんだよねー。」
「なんだ?」
< 14 / 275 >

この作品をシェア

pagetop