再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
『ごめん。また・・・嫌な思いさせて。ごめんな。』
再会してから理久は謝ってばかりだ。

そうさせているのは・・・自分だと麻衣はわかっている。

理久を拒絶する言葉を言ったのは自分だ。
彼に羽ばたいてほしいから。
自分に縛りつけて、引き戻さないために。

そのためにとついた嘘。

その嘘が理久を傷つけて苦しめている。
『いやだったら断ってくれていい。でも、もういろんな人を巻き込んでる。』
確かに。理久の言っていることは正論だ。

決して大きくはない麻衣の会社。
社長が言っている社運をかけていると言うのは本当だ。
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