運命なんて信じない
美優さんとは別れ、大地さんの運転する車で二人きりになった車内。
車の揺れのせいか酔いはドンドン回っていく。
「琴子さん、大丈夫?」
大地さんが運転席から声をかける。
「なんだか気持ち悪くなってきました。今どのあたりですか?」
「もうすぐ駅を通過するところだよ。本当に大丈夫?どこかで少し休もうか?」
親切そうに言ってくれる大地さん。
「あ、このお店は私が好きなブランドが入っているんです」
「そうか、じゃあ今度一緒に行こう」
それとなく地名や店名を織り交ぜながら、私は大地さんと会話をした。
それから15分ほど。
家はどこかと聞かれることもなく車は走り続け、気が付けば薄暗い駐車場に止まった。
「さあ、着いたよ。少し休んで帰ろう」
「ホテル、ペーパームーン?」
いかにもラブホテルって感じの名前を私は口にした。
「琴子ちゃん一人では歩けないだろうから、僕の肩に捕まって」
「いえ、一人で・・・」
さすがに距離をとろうとする私を、大地さんが担ぐようにして車から降ろす。
このままではマズイ。私は大地さんに連れ去られてしまうと思ったその時、
「待てよ」
駐車場の入口から聞き慣れた翼の声がした。
車の揺れのせいか酔いはドンドン回っていく。
「琴子さん、大丈夫?」
大地さんが運転席から声をかける。
「なんだか気持ち悪くなってきました。今どのあたりですか?」
「もうすぐ駅を通過するところだよ。本当に大丈夫?どこかで少し休もうか?」
親切そうに言ってくれる大地さん。
「あ、このお店は私が好きなブランドが入っているんです」
「そうか、じゃあ今度一緒に行こう」
それとなく地名や店名を織り交ぜながら、私は大地さんと会話をした。
それから15分ほど。
家はどこかと聞かれることもなく車は走り続け、気が付けば薄暗い駐車場に止まった。
「さあ、着いたよ。少し休んで帰ろう」
「ホテル、ペーパームーン?」
いかにもラブホテルって感じの名前を私は口にした。
「琴子ちゃん一人では歩けないだろうから、僕の肩に捕まって」
「いえ、一人で・・・」
さすがに距離をとろうとする私を、大地さんが担ぐようにして車から降ろす。
このままではマズイ。私は大地さんに連れ去られてしまうと思ったその時、
「待てよ」
駐車場の入口から聞き慣れた翼の声がした。