不良男子と私の話。
『ゃ、やばい…んっ…無理』
『ぁ…』
息が出来ない…
湊のペースが早すぎて追いつかなかった。
「可愛い紗良」
『恥ずかしいよ』
手で顔を隠すと、手を握られて…湊の体が揺れ始めた。
恥ずかしい…
けど、徐々に恥ずかしさも忘れるくらい必死で自分が誰だかもわからなくなるくらい。
それで、
終わってから『幸せだった』と気づく。
湊に抱きしめられたから、私も精一杯抱きついていたらお互い寝てしまったらしい。
起きたら、夕方だった…
ショックだけど、何だかんだいつものこと。
『帰らないで』
「荒川に言ってくれ」
『寂しい』
「甘えん坊だね。また明日ね〜」
今日も、颯爽とキスをして帰ってしまった。
寂しいすぎる…
この際、一緒に住んでしまいたい…
けど、湊の唯一の家族である弟から、湊を奪うことは出来ないから…気楽には言えない。