Office Lady
掟1 OLは男がいればそれだけで勝ち組
カチッ、カチッ、カチッ・・・・・・・・・。
カタ、カタ、カタ・・・・・・・・・。
時計の時間を刻む音とパソコンのキーボードを打つ音と、時折聞こえる人の声が、狭いとも言えず広いとも言えず、どちらでもないけど、やっぱりどちらかと言うと広いオフィスに響く。
その空間で、もう冷めてしまって香りの飛んだコーヒーを片手に、私は数時間前からパソコンとにらめっこしている。
「ねぇ恭子さん、今日の合コンどうします?」
「行くわけ無いでしょ、めんどくさい」
横で仕事が終わるのを今か今かと待ちながら、時間ばかりを気にしているハルちゃんに、パソコンから目をそらさずキッパリと言う。
「もったいないですねぇ~。今の時代、合コンの一つや二つ。OLなら誰だってやってますよ」
「だから、興味のないものは仕方ないでしょ」
「それ!!それだから恭子さんダメなんですよ!顔は結構かわいいのに、そうやってめんどくさがるから彼氏が出来ないんですよ!」
びしっ、と私を指差しながら言う。
「だいたい恭子さんは――」
「はいはい、話は良いから。暇なら温かいコーヒー持ってきて」
すっ、と私がカップを差し出すと「もう・・・」とブツブツ言いながら、ハルちゃんは席を立った。
「まったく・・・。若いモンは元気で良いねぇ・・・」
「あんたも若いでしょーが」
しみじみという私に、目の前の席から同い年の百合が呆れたように言う。
「あの子達みたいにブイブイと合コンなんていけないもん」
「普通は行けるわよ。男作ろうとしてるんならね」
だから、あたしは自分で作るのはめんどくさいんだってば・・・。
私は、パソコンに目を戻すと、さっそく仕事の続きを再開する。
申し遅れました。
私は『花咲 恭子』。今年で26歳になります。
見てのとおり、彼氏もいなければ色気もない、OLです。
恋人は仕事、色気より食い気。
それが、私なのです。
そしてここは、今ティーンに大人気の雑誌『Sweet Girl』略して『SG』の編集部。
私はここで、編集部員として働いています。
カタ、カタ、カタ・・・・・・・・・。
時計の時間を刻む音とパソコンのキーボードを打つ音と、時折聞こえる人の声が、狭いとも言えず広いとも言えず、どちらでもないけど、やっぱりどちらかと言うと広いオフィスに響く。
その空間で、もう冷めてしまって香りの飛んだコーヒーを片手に、私は数時間前からパソコンとにらめっこしている。
「ねぇ恭子さん、今日の合コンどうします?」
「行くわけ無いでしょ、めんどくさい」
横で仕事が終わるのを今か今かと待ちながら、時間ばかりを気にしているハルちゃんに、パソコンから目をそらさずキッパリと言う。
「もったいないですねぇ~。今の時代、合コンの一つや二つ。OLなら誰だってやってますよ」
「だから、興味のないものは仕方ないでしょ」
「それ!!それだから恭子さんダメなんですよ!顔は結構かわいいのに、そうやってめんどくさがるから彼氏が出来ないんですよ!」
びしっ、と私を指差しながら言う。
「だいたい恭子さんは――」
「はいはい、話は良いから。暇なら温かいコーヒー持ってきて」
すっ、と私がカップを差し出すと「もう・・・」とブツブツ言いながら、ハルちゃんは席を立った。
「まったく・・・。若いモンは元気で良いねぇ・・・」
「あんたも若いでしょーが」
しみじみという私に、目の前の席から同い年の百合が呆れたように言う。
「あの子達みたいにブイブイと合コンなんていけないもん」
「普通は行けるわよ。男作ろうとしてるんならね」
だから、あたしは自分で作るのはめんどくさいんだってば・・・。
私は、パソコンに目を戻すと、さっそく仕事の続きを再開する。
申し遅れました。
私は『花咲 恭子』。今年で26歳になります。
見てのとおり、彼氏もいなければ色気もない、OLです。
恋人は仕事、色気より食い気。
それが、私なのです。
そしてここは、今ティーンに大人気の雑誌『Sweet Girl』略して『SG』の編集部。
私はここで、編集部員として働いています。