【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
 ルルを入れる修道院も、イシュタッドが決めた。
 条件は、枢機卿団に踏み荒らされない男子禁制で、昔ながらの神聖なる祈りを重要視しており、商売っ気がないために運営費に困っているところ。
 そういうところなら、持参金と毎年の生活費を国から送られる王女の身柄を、丁重に扱ってくれるだろうという打算で。

「年に数回イシュタッド陛下がご来訪され、気遣ってくださるおかげでこの教会は成り立っているのです。心から感謝しております」

 シスター・ベスの説明で、聖教国フィロソフィーが建国した一千年前に作られたという一角獣像を見学したルルは、中庭へと案内された。

 春の野花が咲いている原っぱでは、よちよち歩きの子どもから、もうじき十五才の成人間近と思われる少年少女まで、二十人ほどが遊んでいる。

「あの子ども達は?」
「教会で預かっている孤児です。あの子たちに寝る場所と食べる物を与えられるのも陛下の援助のおかげですわ」

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