【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
 急いでネグリジェに着替えたルルは、水を吸って重たいワンピースをつるしてノアを呼んだ。

「振り向いて大丈夫よ。ノアも着替えて服を乾かさなくちゃ」
「このままで平気です。一晩、火鉢のそばにいるので、朝までには乾くでしょう」

 椅子を火鉢のそばへ引き寄せたノアは、騎士服を脱いで白いシャツ姿になった。背もたれにかけたジャケットから、水がポタポタとしたたり落ちる。

「椅子に座ったまま眠るので、ベッドはルルーティカ様がお使いになってください」
「それではノアの体が痛くなってしまうわ。いっしょに眠りましょう。ベッドは一人用だけど、くっつけば二人くらい寝られるわよ」

 適齢の男女だったら恥ずかしがりもするだろうが、ルルとノアは少し前まで添い寝するのが当たり前だった。
 ルルが背中を預ける体勢ならば、このサイズのベッドでも二人で横たわれる。しかし、ノアは首を横に振った。

「共寝はしません」
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