オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
栗原さんは染中社長のコトについて何か知ってる。
染中社長のコトを口にした途端、態度をコロリと変えた。

―――私には知られたくない何かを彼は…


「はい…」

栗原さんは私に紙袋を渡す。

「ありがとう御座います」

「悪いけど、俺は先に帰る…社長のように高価なスーツが買ってあげられないけど、夕食は奢る。これで払っておいて」

栗原さんはテーブルの上に一万円札を置く。

「え、あ…でも・・・」

「先輩秘書からのお祝いだ。明日もよろしく、染中さん」

「栗原さん…」

「じゃお疲れ様…」
彼はコートの裾を翻し、先に帰っていく。


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