オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
初めてのお泊り
流されるままに私は祐早斗さんの部屋に来てしまった。

そして、隣の部屋はホテルの広間で別れた兄の部屋。

「南向きの部屋だ。陽当たりは最高だぞ。美苑」

祐早斗さんはリビングルームを素通りして、私を寝室に案内する。
彼は一気に締め切られた遮光カーテンを開いた。

目の前の見えるのは遠目に見える六本木のネオン。

でも、夜景よりもベットの周囲に散らばる服やCD、漫画、ゴミが目に入った。
カオスな寝室。
ムードが全くない。



「おいっ!?部屋じゃなく、夜景を見てくれ。美苑」

「入居してまだ・・・浅いはずなのに…どうしてこんなに散らかっているんですか?」

「それは栗原にも言われた…」

私は部屋の片づけを始める。

「明日でもいいじゃないか…」

「明日は耶刃常務の船に乗るんでしょ?」

「それは…まぁ」

「じゃ今しかありません!!」

祐早斗さんは渋い顔で、私の片づけを手伝った。

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