オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
残酷な真相~祐早斗side~
朝から空模様が怪しいなぁと思えば、雨が降り出した。

秘書二人は外出。
二人で外出とは珍しい。

俺のデスクの内線電話が響く。相手は親父。

俺は椅子から立ち上がって、会長室に急いだ。

「失礼します。祐早斗です」

入室してみれば、応接ソファには客人が居た。

「祐早斗、紹介する…樋口外務事務次官だ…」

「!?」

目の前に座るこの男性が濱部社長と美苑の父親。

「社長就任おめでとう。祐早斗君」

「祐早斗」

「あ、ありがとう御座います…」

突然のラスボスの登場に慄きながらも、俺は親父の隣に腰を下ろした。

「美苑と恋仲だと訊いたが…」

「それは…」
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