オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
私は二人を七番テーブルに案内した。
「どうぞ」

「どうも」
先に腰を下ろしたのは祐早斗様。
「華さん、どうぞ」
と栗原さんに促され、私も腰を下ろす。最後に栗原さんが腰を下ろした。

私は栗原さんと祐早斗様に挟まれる。私の方が両手に華という感じ。

「何だかお前…ぎこちないな…店に立つのは初めてなのか?」

祐早斗様は眉間にシワを寄せて、訝し気に私を見ていた。

「いえ…一人で接客するのは今夜は初めてで…」

「ふうん。普段はママの横に付いてるだけのヘルプか…でも、いずれはこの店を継ぐんだろ?」
優しい顔立ちなのに、言葉は荒っぽく辛辣だった。
あの時の印象と少し違う。
「え、あ…」

「そう…華さんを責めないで下さい。祐早斗様」

「俺は別に責めないぞ…灰原…」

「あの…俺は栗原ですけど…祐早斗様」

「栗原か・・・悪い…」

「・・・それよりもまずはオーダーしないと」

「俺はロックとチェイサーで…」

「俺はお冷で」

「何だ?飲まないのか?栗原」

「俺は社長に貴方の送迎を命じられているので」

「そうか…残念だな」
祐早斗様はソファの背もたれに背中を預け、ネクタイを緩めて、寛ぎ始める。
私はボーイを呼び、二人のオーダーを通した。




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