オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
ライバルも若社長~祐早斗side~
「休日なのに悪いな…栗原」

「いえ…」
俺は帰国して、初めて迎える週末。
父が用意したマンションに行く為、栗原とホテルの地下駐車場で待ち合わせをした。

休日を返上し、栗原が俺を社用車で迎えに来てくれた。

「どうぞ、社長」

栗原が後部座席のドアを開ける。
俺は乗り込むと彼は運転席へと乗り込んだ。

「マンションのカードキーは俺がお預かりしています…」

「そっか」

ホテルの地下駐車場を出て、マンションのある元麻布へと向かう。
六本木ヒルズや東京ミッドタウンと言った人気の六本木エリアが広がる立地の場所に父は俺の部屋を用意した。

マンションの周辺には公園があり、近隣には大使館が点在する閑静な高級住宅街。

「マンションの名前は?」

「確か…『元麻布ガーデンプレイス』です」

「ふうん」

俺はスマートフォンを覗き見た。
華からの連絡は全くナシ。

アフターは暫く会食続き。
『泡沫』に足を運ぶ時間もない。

「あ…今日はないか…『泡沫』に行けるな…栗原」

運転している栗原に話し掛けた。




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